
カスタムアプリと公開アプリの違いとは?費用・メリットを比較
Shopifyのアプリ、何を選べばいい?
Shopifyストアを運用していると、「もっと業務を効率化したい」「こういう機能があったら便利なのに」と思うことは一度や二度ではないはずです。そんな時に役立つのがShopifyアプリですが、いざ調べてみると「公開アプリ」と「カスタムアプリ」という2種類があることに気づきます。
それぞれどんな違いがあるのか、費用はどのくらいかかるのか、自分にはどちらが向いているのか──今回はそんな疑問を一つひとつ解消していきます。
公開アプリとは?最も手軽な解決策
Shopify App Storeには、数千種類以上の公開アプリが存在しています。これらは、誰でもインストールできる汎用型アプリで、レビュー評価やデモ画面、料金プランがしっかり用意されています。
たとえば「送料無料バナーの表示」「レビュー機能の追加」「定期購入の導入」など、ストア運営でよく使われる機能は、ほぼこの公開アプリで網羅できます。多くの場合、月額料金制で数百円〜数千円。無料プランがあるものも珍しくありません。
機能カテゴリ | 主な機能例 |
---|---|
ストア表示・販促 | 送料無料バナーの表示 |
顧客管理・エンゲージメント | レビュー機能の追加 |
販売・決済 | 定期購入の導入 |
そのため、すぐに使えて、導入コストも低いというのが最大の魅力です。特別な開発知識がなくてもインストールでき、設定画面も直感的に作られているものが多いのもポイントです。
ただし万能ではありません。汎用的に作られているがゆえに、「あと少しこうなっていれば」という細かな要望には応えてくれないこともあります。
公開アプリの特長
手軽な導入、低コスト、豊富な機能。汎用性ゆえに細かな要望には不向き。
カスタムアプリとは?あなたのストアのためだけの機能
一方、カスタムアプリは特定のストアのために開発された専用アプリです。Shopify App Storeには並ばず、特定の開発者と連携してインストールします。
たとえば、「社内の在庫管理システムとリアルタイムで在庫を連携したい」「独自の送料計算ロジックを使いたい」「LINEの顧客IDと注文をひもづけたい」といったニッチな要望や業務の流れにピッタリ合わせた仕組みが必要な場合、カスタムアプリが真価を発揮します。
カスタムアプリの魅力は何といっても柔軟性です。UIからバックエンド処理まで自由に設計でき、自社のビジネスに合わせて拡張することができます。長期的に見れば、他のストアにはない競争力を持つことにもつながります。
しかし、その分だけコストとリソースが必要になります。要件定義、開発、テスト、運用保守──すべてをゼロから行うため、費用は小規模なものでも数十万円から、中〜大規模なものでは数百万円にのぼることも。リリースまでの期間も1〜2ヶ月以上かかるのが一般的です。
カスタムアプリの特長
- ストア特化の機能
- 高い柔軟性
- 長期的な競争力
- 高コスト、開発期間が必要。
費用面・スピード・自由度を比較してみる
比較項目 | 公開アプリ | カスタムアプリ |
---|---|---|
初期費用 | 基本なし(無料〜月額制) | 数万円〜数百万円(内容次第) |
月額費用 | 数百円〜数千円程度 | 基本なし(保守が必要なら別途) |
開発スピード | 即日利用可能 | 数週間〜数ヶ月 |
保守・運用 | 開発者が対応 | 自社または外注 |
結局どちらを選ぶべき?状況別に考えてみよう
比較項目 | 公開アプリが最適なケース | カスタムアプリが最適なケース |
---|---|---|
事業フェーズ | スモールスタートで始めたい / まず試したい | 特定の業務や販売フローが既存アプリに合わない / 大規模な連携が必要 |
業務フィット | 市場標準の機能で対応可能 / 既存のワークフローを多少合わせることで運用が可能 | 他社との差別化が必要 / UXを細かく設計したい |
開発体制・知識 | 自社開発リソースがない / 技術的な判断が難しい | 社内でエンジニアがいる / Shopifyの仕組みを深く理解している or パートナー企業と相談できる |
コスト・リスク | 月額制でリスクが低い | 初期投資と開発期間が必要 |
公開アプリが向いているケース
- スモールスタートで始めたい,
- 市場に近い運営フローでビジネスをしている
- 既存のワークフローを多少合わせることで運用が可能,
- 自社開発リソースがない or 技術的な判断が難しい
多くのShopifyストアにとっては、まず公開アプリで試してみるのが良い選択肢です。月額制でリスクも少なく、合わなければ解約すれば済みます。
カスタムアプリが向いているケース
- 特定の業務や販売フローが既存アプリに合わない,
- 社内でエンジニアがいて開発や運用が可能
- Shopifyの仕組みを深く理解している or パートナー企業と相談できる,
- 他社との差別化が必要で、UXを細かく設計したい
たとえば、BtoB取引で見積もり・承認フローが必要な場合や、実店舗POSとの特殊な連携が必要な場合などは、カスタム開発が不可欠です。
まとめ:アプリ選定は「目的」と「規模」で考えよう
Shopifyのアプリ選定に正解はありません。重要なのは、「自分たちの運営フローやビジネスモデルに、どこまで既製のアプリで対応できるか」を見極めることです。
- まずは公開アプリで様子を見る,
- 足りない部分を検証する
- それでも不足するならカスタムアプリを検討する
補足:相談・導入に迷ったら?
弊社では、Shopifyストアにおけるカスタムアプリ開発や最適な公開アプリ選定のご相談を承っています。「まだはっきりした要望がないけど、困っていることはある…」という段階でも大丈夫です。お気軽にご相談ください。